大切な子どもたちを預けて、お世話になる保育園は、慎重に選びたいものです。そのためにも、保育園見学は計画的に行う必要があります。ここでは、保育園見学をする際のポイントや服装マナー、見学時のチェックポイントをまとめてご紹介します。保育園見学をすることになったときに、ぜひお役立てください。
保育園見学のタイミングや予約について
「1年を通して見学OK」としている保育園は少なくありません。良いと思った保育園が見つかったら、スケジュールを調整して見学に行くのが良いでしょう。入園のタイミングに合わせて見学のスケジュールを組むと、よりスムーズに進めることができます。たとえば4月の入園を希望する場合、見学は前年の9月~10月ごろまでに済ませておくのがおすすめです。その理由は、入園手続きや各種申し込みが、前年の11月からスタートするケースが多いからです。複数の保育園を検討するのであれば、あとで慌てないためにも余裕を持ってスケジュールを立てるようにしましょう。
予約を入れるときのポイント
電話で保育園見学の予約を入れる際は、見学の候補日をいくつかピックアップしておくのが得策といえます。入園式、卒園式、発表会や運動会、避難訓練などの行事によって、保育園側の都合がつかないことがあるためです。
また、電話を入れる時間帯としてはお昼前やお昼寝時間中の13時~14時が良いでしょう。電話をかけたら、「見学の予約をしたいのですが、〇日、もしくは〇日は大丈夫でしょうか」と伝えましょう。当日は時間に余裕を持って、慌てないように見学へ臨みましょう。
保育園は何件見学するのがベストか?
保育園は、2~4件ほど見学するのがおすすめです。保護者としては、子どもが安心して楽しく過ごせる保育園を選びたいものです。できる限り複数の保育園を見学して比較検討すると良いでしょう。とはいえ、見学の時間を確保することが難しかったり、最後まで絞り込むのに苦労したりすることも考えられます。そのため、候補を増やし過ぎないことも大切です。
保育園見学は誰と行くべき?
保育園見学は、子どもと一緒に行くのが基本です。またスケジュール調整ができるのであれば、パパも一緒に見学をすると良いでしょう。家族全員が納得したうえで、良い保育園を選ぶのが理想です。複数人で見学する場合は必ずその旨を保育園に伝え、見学が可能か確認しましょう。ただし小規模な保育園の場合、子どもたちの状況を鑑みて「保護者お1人で」とお願いされるケースも考えられます。
保育園見学の必要性
保護者としては、保活が大変でも「どこの保育園でも良い」とはならないでしょう。保育園見学は、園の雰囲気や子どもにとって安心して過ごせそうかなど、さまざまなポイントを確認するために必要になります。
立地条件を把握できる
保育園見学をすることで、保育園の立地条件をすぐに把握できます。「登園や降園にかかる時間はどれぐらいか」、「園の所在地の治安や雰囲気は良いか」といった点が把握できれば、入園後の送迎も安心できるでしょう。
子どもたちや先生の雰囲気を確認できる
子どもたちや先生たちの雰囲気が子どもが馴染めそうか大切なポイントです。保育園見学をすることで、子どもたちや先生たちの雰囲気を間近で確認することができます。
入園前と入園後のギャップをなくせる
周囲の評判や立地条件だけで保育園を決めてしまうと、入園後に「イメージと違った」、「思っていた雰囲気と違う」というギャップを抱いてしまいます。入園前に保育園見学をすれば、入園後のギャップをなくせます。
設備や園内の様子がチェックできる
各種設備や、園内や園庭のをチェックしておきましょう。実際に足を運ぶことで「子どもを安心して預けられそうか」、「子どもが安全な場所で遊べそうか」といった点を確認できるでしょう。
保育園見学の服装・持ち物は?
保育園見学時の服装や持っておくと便利な持ち物についてご紹介します。
服装は清潔感&動きやすさがマスト
フォーマルなスーツなど、かしこまった服装で行く必要はありません。ただし紛失の恐れがあるパーツが多い服装や露出が多すぎる服装は避けましょう。園内や設備を見て回るため、清潔感と動きやすさを意識した服装にするのが無難です。
当日の持ち物
筆記用具、メモ帳などは忘れずに持ちましょう。あわせて、質問したいポイントをまとめた「質問リスト」を事前に準備して持って行くと良いです。また保育園見学の際は、各種資料をもらうことが多いので、A4サイズのクリアファイルや書類が入るバッグを持参すると便利です。スリッパは大人用であれば保育園で借りれる場合があります。子どもと一緒に見学に行くのであれば子どもを落ち着かせるためのグッズを持ち込むことをおすすめします。子どもが泣いたり騒いだりしても、慣れ親しんだお気に入りの玩具で、気持ちをゆっくりと落ち着けることができるでしょう。
質問リスト
質問リストには、基本的に自分が気になることや早めに確認しておきたいことなどをリストアップします。質問の一例を、以下でまとめましたので参考にしてみてください。
・子どもの預かり時間
・延長保育の料金
・お昼寝時の呼吸確認の有無
・お散歩の場所や移動手段
・給食やおやつのアレルギー対応について
・防犯対策や安全対策について
・入園後の持ち物の指定の有無
・保育時間変更の手続きについて
その他に、保育サービスも確認しておくと安心です。
・連絡帳システム導入の有無
・おむつのサブスクリプションの有無
・英語教育など教育プログラムの有無など
保護者の方によっては、これらのほかに聞いておきたい質問事項もあるのではないでしょうか。質問が多くなる場合は、質問の優先順位を決めてリストをつくると良いでしょう。
見学時のチェックポイント
実際に足を運んで、保育園を見学してみなければわからないポイントは多くあります。以下にて、見学時にチェックしておきたいポイントを紹介します。
立地条件
保育園の立地条件は必ず確認しましょう。自宅や職場からのアクセスが良いのが理想的です。また、意外と見落としがちなのが、保育園周辺の明るさや暗さです。パッと見て「街灯が少ないな」と思ったら要注意。昼間は良くても、夕方~夜にかけて保育園周辺が薄暗くなるのはお迎えのときに不安になります。できれば日中だけでなく、夕方や夜の周辺環境を下見することをおすすめします。
1クラスの人数
「先生たちの目がきちんと行き届いているか」という点を確認することも重要です。1クラスあたりの人数を確認してみると良いでしょう。
先生たちや子どもたちの雰囲気
「子どもたちは明るく遊んでいるか」という点も忘れず確認しましょう。保育園とは、最長で5年のお付き合いになります。長く楽しくお付き合いするためにも、雰囲気の良い保育園を選びましょう。あわせてオモチャや絵本の種類がどれぐらいあるのかをチェックすると、「子どもたちは普段どんな風に遊んでいるのか」という想像もしやすくなります。
遊具・設備の状態
遊具や設備の状態も要チェックです。「設備や遊具が清潔」であれば「掃除がきちんと行き届いている」ということになり、先生たちの人手や余裕の有無もチェックできます。また、遊具の新しさも確認しましょう。遊具があまりに古すぎると、子どもの事故やケガにつながる可能性があります。
教室や園庭の広さ
子どもにはのびのびと遊んでほしいと願うのが親心です。「子どもの数に対して教室は手狭ではないか」、「園庭のスペースは十分か」という点を確認することも大切です。また駅周辺や都心部の保育園は園庭が併設されていない場合があります。近隣の公園など周辺環境と併せて検討してみましょう。
保育時間の長さ
先生たちには、保育時間の長さも質問しておくと良いでしょう。「朝は何時から預かりが可能か」、「延長保育は何時まで対応可能か」といった点を確認することで、入園後の預かりのスケジュールが想像しやすくなります。また、延長保育の料金やおやつ料金の確認も忘れずに行いましょう。これらの料金は、ホームページなどに記載されていないケースも多くみられます。
行事やイベントの開催スケジュール
子どもにとって、保育園の行事イベントは成長の機会でもあります。行事イベントの内容や、また保護者参加のイベントはあるのかを確認しておくと安心です。「毎月保護者参加イベントが開催されている」という保育園もあれば、「保護者参加イベントは発表会や運動会などの大きなイベントのみ」という保育園もあります。園によってイベントの方針が異なるため、見学時に直接確認するのがベストです。
オムツの種類
保育園によっては、使用するオムツの種類(紙オムツ・布オムツ)が決められている場合もあります。お家で使っているオムツと保育園で使っているオムツが違うと、子どもが戸惑ってしまうかもしれません。紙オムツ・布オムツのどちらが使用されているかを確認したうえで、できるだけ同じ種類のオムツが使える園を探すことをおすすめします。また、おむつの定額サービスを導入している保育園であれば、都度持ち込む必要もなく便利です。併せて確認しておきましょう。
体調不良時のお迎えの条件
子どもが体調不良になったときの対応方法や、お迎えの条件も確認しましょう。「何度以上の発熱でお迎え・お休み」という条件を確認しておくと安心です。お迎えやお休みの条件を確認したら、いざというときにすぐ早退できるように職場にも共有しておくと良いでしょう。
保育園見学の流れ
情報収集から見学当日までの保育園見学の流れを以下で簡単に紹介します。
情報収集
まずは、見学する保育園の候補を絞り込むための情報収集を行いましょう。立地条件をはじめ、保育料金や延長保育の有無などをもとに探すと良いです。園のホームページもしっかり確認しましょう。
見学日の候補日絞り込み・日程決め
見学する保育園を決めたら、見学の候補日を決めます。オンライン、個別、合同説明会など希望の説明会のスタイルと日程を確認しつつ、見学日を絞り込むみましょう。自治体への提出が近づくにつれ予約が取れにくくなります。自治体から公表される一覧をもとに、早めに見学は済ませておきましょう。
また、保育園によっては予約日や予約の時間帯を保育園側が指定しているケースもあるため、保育園と相談のうえでスケジュールを調整しましょう。
予約
HPや電話から予約を行います。電話で予約を入れる際は、
念のため、「必要な持ち物はあるか」や「子どもやほかの家族の同伴見学は可能か」という点もまとめて確認しておくとより安心です。保育園は、通園している子どもたちの保育が優先されることを鑑みながら、見学時の質問内容は簡潔にまとめておきましょう。
見学当日
見学当日は、集合時間の厳守を心がけましょう。ただし、あまり早く到着するのも失礼になってしまいます。5分~10分前に到着しておけば先生たちを慌てさせずに済み、時間に余裕を持って見学できるでしょう。
保育園選びは、できるだけ慎重に確実に行いたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。そのために有効なのが、同じく保活中のパパやママ同士で情報交換をすることです。「こんな風に保育園を探した」、「こういうところをチェックするのがおすすめ」と、同じパパ・ママ同士で情報交換できるのは心強いものです。保活の参考にできるうえ、「悩んでいるのは自分だけじゃない」という安心感にもつながります。